Research on Networked Multimedia
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研究内容
メディア同期は,メディア内同期,メディア間同期,及び端末間同期に分けられます.

メディア内同期

メディア内同期は,単一メディア内におけるメディアユニット(MUと略す.メディア同期制御の対象となる情報単位.例えば,ビデオフレーム)の時間間隔に関するものです.メディア発生源におけるMUの時間間隔をメディア出力先において維持します.

メディア内同期

メディア間同期

メディア間同期は,複数のメディアのMU間の時間関係に関係します.メディア間同期の代表例には,リップシンク(音声と唇の動きの同期)があります.メディアは,一つのマスタと複数のスレーブに分かられます.リップシンクの場合には,一般に,マスタメディアとして音声、スレーブメディアとしてビデオを選択します.

メディア間同期

端末間同期

端末間同期は,マルチキャスト転送された一つのMUの,異なるメディア出力先での同時出力に関係しています.端末間同期が乱されると,複数利用者間で会話が成立しなくなるだけでなく,利用者間の公平性が失われる可能性があります.

端末間同期

メディア同期制御技術

これまでに多くのメディア同期方式が提案されてきています.これらの方式は,次の4種類の要素技術の組合せによって構成されています(ただし,端末間同期制御を除きます).

(1) 基本制御

ほとんどすべてのアルゴリズムにおいて必要な制御(タイムスタンプの付与,MUのバッファリング等)

(2) 予防制御

同期外れが発生する前にこれを避けるための制御(タイムスタンプにしたがったMUの転送,ネットワーク遅延の推定値に基づくバッファリング時間の変更等)

(3) 反応制御

同期外れが発生した後にこれを回復するための制御(MUのスキップと出力のポーズ,MU出力時間の伸縮,仮想時間(Virtual-Time)の伸縮,マスタ/スレーブ切換え等)

(4) 共通制御

予防制御・反応制御のいずれにも使用可能な制御(入出力レートの変更,データの補間等)

例えば,石橋研究室で研究しているVTR (Virtual-Time Rendering)メディア同期方式は,仮想時間の伸縮,MU出力時間の伸縮,MUのスキップとポーズ,タイムスタンプの付与,MUのバッファリング等の制御技術を用いています.